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東洋の理想

卒論はあくまでランドスケープの研究。
社会問題の研究ではない。
「何か注目されない仕事」ではなく
「何か注目されない仕事があることでランドスケープ上問題になっている事例を探す。」
いやどちらかといえば
「ランドスケープの問題を解決するために、注目されない仕事に焦点をあてる。」

不安定になっている。焦ってる。集中できない。
本の内容が全く頭に入って来ない。
昨日大学の友人と会った。ひどい態度をとった。
誤解を招かないような口が欲しい。

東洋の理想 (講談社学術文庫)

岡倉 天心 / 講談社

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岡倉天心の書いた本。
もう一度必ず読み返そう。全然頭に入らなかった。
日本はアジア文明の博物館となっている。なんとなればこの民族のふしぎな天性は、この民族をして、古いものを失うことなしに新しいものを歓迎する生ける不二元論の精神をもって。過去の諸理想のすべての面に意を留めさせているからである。

日本は古くから様々な文化を吸収して、それを自分たちなりの文化にしてきた。
受けた影響を、どんなに巨大でもこれを受容して改めて応用するための豊かな活力があった。
明治時代に大量の文化が流入しても、国民がバラバラになることがなかったのは日本の粘着性によるものだ。日本の奥底にはアジア文明が詰まっていて、そこから大きく離れることは無い。
日本人にこそ出来ることが確実にある。そして日本を正しく理解するためには、日本文化のみならず、その根底となるアジアの文化も知る必要があるだろう。
日本人であることを誇りに思いたい。僕は中高生の時日本が嫌いだったし、現代の多くの子供たちも同じじゃないだろうか。
正しく日本を知りたい。
モノの豊かさ=心の豊かさではないとだんだんみんなが分かってきている今、かならず日本の文化が見直される時が来る。気がする。
六世紀に仏教がこの国に渡来する以前、原始日本の芸術全般の上に及んだ大陸の影響の最初の波は、中国の漢および六朝のそれであった。…その芸術の概念は、大まかに孔子的(儒教的)と呼んでよいであろう。

儒教的中国がインドの理想主義を受け入れることは、もし老荘思想と道教とが、周朝の末以来、これらアジア思想の相互に対立する両極の共同の展開の為の心理的基礎を準備していなかったならば、けっして行われることのできなかったことであろう。


僕が感じることや、その行いには古くからの文化の大きな流れがある事を知らなければならない。
自分一人でどうにかなったことではなく、その根底に文化がある。
そしてその文化を知ることは、現代における日本の皆を知ろうとする姿勢ではないかと思う。



落ち着いた。
僕は間違っていない。そして友人も先生も誰も間違っていない。
理解などされなくても、僕は理解されようと、しようとする姿勢を諦めてはいけない。
by santos0113 | 2010-03-24 18:15 | book
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