目からウロコの幸福学

b0164273_13365620.jpg

目からウロコの幸福学

ダニエル・ネトル / オープンナレッジ

スコア:


この本を読んで心が軽くなった。重荷を外された気分。
僕は幸福になる必要はない…というより、幸福を追求し続ける必要はないんだ。
自由だと感じる。それでいて地に足が付いている。
自分が見つけられなくて苦しんでいた部分を、しっかりとはめ込んでくれた感じ。
僕は幸福になるための道を常に探していて、それをしない人を内心馬鹿にしていたんだろう。
僕が人を見るときの基準というのは常にその一点だった。
「幸福」という計りようのないものを、どうにか探ろうとして、それを見いだせないまま誰かを自分より下だ上だとみなす、その矛盾に苦しんでいたように思う。その根底には自分こそが正しい、正しいはずだ、という思い込みがあったかもしれない。
この本は完璧な幸福なんてものはないんだ、それでも努力する意味はあるかもね、と教えてくれる。科学的に。
「人は幸せになるために生きるのではない。生きるために幸せを求める。」



・幸せになるために、人々は努力する。しかし持続する「幸せ」という感覚が手に入ることはなく、さらに努力する。

・わたしたちはおなじ環境下に生きる他者と比較して自分が「幸せ」かどうかを判断する存在だ。しかし現代では通信手段がグローバル化したせいで、自分以上にうまくやっている人が必ずどこかにいる。

・実際には昇進したり大金を手にしてもそれほど幸せになれるわけではないけれど、でもわたしたちは「頑張らなきゃ」とつねに感じてしまう。


上のような矛盾に対して、ダニエル・ネトルは科学的にとても丁寧に検証している。そしてある答えを導く。
これらの行動は、僕らの祖先から進化的にプログラムされているということ!
つまり、はるか昔は現代と異なり、一つの間違いで強者に殺されてしまうような時代だ。その中で人間は柔軟に対応し、生き残るために努力し続けなければならなかった。そうして生まれたのが「幸福」という概念であり、努力し続けるために、幸福というつかみどころのないものを追い求める。けれども決して永遠の幸福をつかむことはできない。永遠の幸福をつかむとき、それは生き残るための努力をやめてしまうときだから。


幸福を追い求める中で上のような矛盾には気付いてた。多分。
そこに幸福が無いってことに気付いていて、違う道を行こうとして、それをしない人を蔑んでいた。
けど結局それも正しくない。決して間違っているわけではないかもしれないけど、正しいわけでもない。
というか正しいものなんて無い。いや、というよりは全てが正しい笑
けど、そういうことに今の若い世代の人は気付いてきてる気もする。

全てを、自分以外を、自分を認めようと思える。
人と比較して、長い間苦しんでいた。自分より上がいることに、下がいることに、そんな見方をしてしまうことに。
みんな似たようなもんかな、と思える。
[PR]
by santos0113 | 2010-03-12 13:38 | book
<< 村上春樹にご用心 3月11日 日記 >>